先生がた、みなさん、どうもありがとうございました。
【性別】女性
あしたで、卒業の予定。
いろんな先生がいて、
おもしろかった。
先生に、あだ名をいっぱいつけて、
たのしんだ。
虫みたいな顔の、「むし」。
すぐふぉーう! とさけぶ、「ふぉう」。
自分のことを、おいちゃんおいちゃんと言う、
「おいちゃん」、
「哀川翔」、
「森(元)首相」、
カーネル・サンダース風の「ケンタッキー」、
顔の形が、らっきょうに似ている、「らっきょう」、
駐停車禁止場所を、「コマオくん5才」と
ごろで覚えさせる、「こまおくん」、
はじめ、無愛想だけど、なれると冗談を言う、「しおちゃん」、
しおちゃんは、おしゃれさんで、
バックミラーで、よく前髪をチェックしている。
すごく、ポイントのつかみにくい冗談を言う。
それがとてもおもしろい。
年輩の先生方も、みなやさしい。
来春から、
伊那市と高遠町と長谷村が合併すること、
若いひとがどんどんといなくなって、
過疎化が進んでいくことを、
なげいておられた。
「せっきー」は、
いつも余裕のある笑顔をうかべていて、
わたしのことを、
ちゃきちゃきしていると形容してくれた。
それがなんだか、
うれしかった。
「おいちゃん」は、学科で、
もしも自分の家族が事故にあったら……、
という話しをよくする。
そういう話しをするときのおいちゃんの目は
ほんとうに真剣で、
わたしは、
おいちゃんには、
どんなにすてきな家族がいるのだろう、
と、いつも想像をしてしまう。
おいちゃんのする、真に迫る寸劇が、
いつもすきだった。
それから、
わたしは、修検の技能でいちど落ちている。
走りはじめて、3分でアウトをしてしまった。
障害物をよけるのに、
対向車が来ているのを、
確認しないで発進してしまったのだ。
落ちたあと、
なんだかものすごく悔しくなって、
ぴーぴー泣いてしまった。
補習のあいだも、
なんだかふがいなくってぴーぴー泣いていた。
そうしたら担当の先生が、
やさしいでもなく、過剰でもなく、
あ~でもやっぱりやさしいんだなあ、
みたいなやり方で、
そーっとなぐさめてくれた。
わたしはそれがとてもうれしかった。
みっともない泣き方をしたときは、
なぐさめられるとよけい、
はずかしくなってまた涙と鼻水が
出てきてしまう。
だから先生は無愛想にしてくれたのに、
先生はやさしいなあ~と気がついてしまったので、
やっぱりけっきょく涙と鼻水が
ずるずると出てきてしまって大変だった。
わたしは発着点でティッシュ5枚分くらいの
鼻をかんだ。
補習を担当してくださった、「たんじい」先生、
どうもありがとうございました。
一回しかおしえてもらえませんでしたが、
わたしもあした、
なんとか卒業していけそうです。
帰ってもたくさん運転しようと思います。
先生がた、
みなさん、
どうもありがとうございました。
おなかもいっぱいで、
なんだか少し、
ちょっと眠たいようなみたいです。